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IMS金屬絕緣基板

日期:2021-02-19 02:27:36


金屬ベース高放熱基板の開発が活発化


新規(guī)參入も続々

2020/5/22

 數(shù)あるプリント配線板のなかでも、放熱対策を講じた金屬ベース高放熱基板が著実に市場(chǎng)を拡大している。高周波対応やパワーのある半導(dǎo)體など発熱する部品が増えていることで、熱を上手に制御する基板の需要は今後とも高まるとみられる。

 この基板は、耐熱性を確保した樹脂開発がポイントになる。樹脂でありながら、いかに高放熱を達(dá)成できるか、これが肝だ。幸い、これらの樹脂開発では日系企業(yè)が先頭を走っており、新たなマーケットを形成できそうだ。

 金屬ベース高放熱基板とは、アルミや銅板などと高熱伝導(dǎo)樹脂を貼り合わせた特殊な基板で、日本電子回路工業(yè)會(huì)(JPCA)がまとめている國內(nèi)電子回路基板の品種別生産狀況によれば、2019年の市場(chǎng)規(guī)模は前年比2割以上伸長して150億円超に拡大しているという。ニッチな市場(chǎng)だが、今後とも安定して成長しそうだ。

 この成長を支えているのが、高輝度LEDなどを搭載した車載用ヘッドライトをはじめ、MOSFETやエアコン向けIGBTなどのパワー半導(dǎo)體を搭載した基板の増加だ。熱伝導(dǎo)率が10W/mKクラスの高放熱樹脂基板材料を活用した基板が出てきたことで、パワーMOSFETなどのパワーデバイスを搭載したセラミック基板の代替も始まった。また、車の電動(dòng)化など新市場(chǎng)臺(tái)頭で、既存のデンカやニッパツ、日本理化工業(yè)所などに分け入って、住友ベークライト、三菱マテリアルなど新規(guī)參入メーカーも相次いでいる。

日本理化、ニッパツらが新製品投入

日本理化は、DBC技術(shù)によるセラミック基板の代替を狙う

日本理化は、DBC技術(shù)による
セラミック基板の代替を狙う

 なかでも攻勢(shì)をかけているのが日本理化工業(yè)所(東京都品川區(qū)大井)だ。同社は、MOSFETやIGBTなどのパワーディスクリートを搭載できる高耐熱?高放熱銅張積層板(CCL)の量産を國內(nèi)外で本格化する。既存のセラミック基板を使ったDBC(ダイレクトボンディングカッパー)技術(shù)を金屬ベース高放熱基板で代替する。高放熱樹脂基板はまた、セラミック基板と異なり大面積化でき、コストも大幅に引き下げられる。

 足元の堅(jiān)調(diào)な受注を背景に、同社の高放熱?高耐熱CCLの年間売上高は年率5%前後の成長を見込む。足元のコロナ禍の影響で多少の落ち込みがあるものの、中長期的には國內(nèi)外の5G対応の基地局向けDC/DCコンバーターや自動(dòng)車?二輪用パワー半導(dǎo)體用途などが業(yè)績を牽引する。

 同社が展開中の高放熱基板樹脂材料は、特に低弾性で高放熱特性に優(yōu)れているため、高信頼性が要求される車載用途向けで需要が拡大中だ。特にこの低弾性タイプでは「T15」(汎用品)ならびに「N25」(高性能品)の2種類の製品をラインアップする。

 N25は、熱伝導(dǎo)率が2.5W/mKでありながら、Tg(ガラス転移溫度)は-47℃と低い。このため、発熱の大きなパワーデバイスのように熱負(fù)荷がかかった場(chǎng)合でも、熱応力を上手に吸収でき電極接合部のはんだクラックなどの影響を抑制できるという。放熱金屬板は低コスト化に威力を発揮するアルミ板を採用する。高輝度LEDを搭載したヘッドアップディスプレー(HUD)向けに、20年末ごろからの量産を見込む。すでに國內(nèi)外の車載部品メーカー複數(shù)社から認(rèn)定を取得した。

 また低弾性タイプのCCLは自動(dòng)車向けということもあり、耐はんだクラック性を重視した。獨(dú)自の樹脂のブレンド技術(shù)をフル活用した。いずれも熱伝導(dǎo)率は2~3W/mKを確保する。

 高熱伝導(dǎo)タイプの「H10」や「H6」などの高放熱樹脂を採用した製品も量産が軌道に乗っている。國內(nèi)外のパワー半導(dǎo)體メーカー3社に納入を開始し、19年12月から4社目に量産を開始した。IGBTやMOSFETのパワーデバイスを使用した産業(yè)機(jī)器向けサーボモーターやエアコンなどのインバーター向けとみられる。耐圧も1200~1700Vを確保した。放熱金屬板はCuベースが主流だ。

 H10は熱伝導(dǎo)率が10W/mKと高く、効率よく放熱ができる。フィラー配合など獨(dú)自技術(shù)をフルに活用して高耐圧にも対応する。

 エアコンをはじめ、風(fēng)力発電、電鉄、無停電電源裝置(UPS)用途のIGBTモジュール向けなど、既存のセラミック基板を絶縁基板とするDBC技術(shù)の代替を目指す。主な顧客は國內(nèi)外のパワーデバイスやモジュールメーカーとなる。

 ニッパツ(橫浜市金沢區(qū)福浦)は、高熱伝導(dǎo)率10W/mKの金屬ベース基板の量産を開始した。車載用LEDヘッドライトやコンパクトで高放熱性が要求される部位への搭載増を見込む。さらに12W/mKの次世代製品の開発を加速する。また、ヒートシンク一體型の高放熱金屬ベース樹脂基板の開発を鋭意進(jìn)めており、車載メーカーらへの供給を目指す。

ニッパツは、高放熱樹脂から金屬ベース基板の回路形成までの一貫生産體制を誇る

ニッパツは、高放熱樹脂から
金屬ベース基板の回路形成までの
一貫生産體制を誇る

 同社は、高放熱?低弾性絶縁樹脂の獨(dú)自開発を進(jìn)めている。従來アルミ/Cuベース樹脂基板の事業(yè)を展開しており、車載用をはじめ産業(yè)機(jī)器向けのコンバーター回路などへの搭載実績を誇る。生産拠點(diǎn)はマザー工場(chǎng)が駒ヶ根工場(chǎng)(長野県)、マレーシア工場(chǎng)で量産品を展開する。

 低弾性タイプは4品種を量産している。絶縁層厚みは100μmで、2.1~3.7W/mKを取り揃える。貯蔵弾性率は32MPa(125℃)にとどまる。いずれも3000サイクル相當(dāng)のヒートサイクル試験をパスしており、高信頼性が要求されている車載向けなどに本格的に拡販する。

 また高放熱タイプは、熱伝導(dǎo)率4.6Wならびに10W/mKの2製品を量産中。さらに12W/mKクラスで絶縁層厚みが135μmの新製品の開発を進(jìn)めている。既存のエポキシ樹脂ベースとは異なる樹脂設(shè)計(jì)を行っているという。

 さらに、同社はヒートシンク一體型の次世代版金屬ベース基板の開発に乗り出している。熱伝導(dǎo)率は10W/mKで耐電圧は7kVの高耐圧品を開発中だ。樹脂設(shè)計(jì)はほぼ完了したが、ヒートシンクとの一體成形(モジュール化)のさらなる改良を行っている。従來のようにはんだやグリースによる接続が必要なくなるため、熱抵抗も25%程度下げられるという。IGBTやSiCモジュールを搭載したインバーター向けに拡販する。量産にはまだ複數(shù)年かかるもようだ。

市場(chǎng)拡大で大手企業(yè)も新規(guī)參入

 同市場(chǎng)はもともとデンカとニッパツの牙城であるが、ここに先の日本理化工業(yè)所をはじめ利昌工業(yè)などが本格事業(yè)展開を図っている。さらには、積水化學(xué)や三菱マテリアルなども新規(guī)參入を図る。

 同市場(chǎng)に新規(guī)參入が相次ぐのは、今後LEDヘッドライトやHUD、EV用のオンボードチャージャーのほか、産業(yè)用パワーモジュール向けなどに市場(chǎng)が大きく拡大することが見込まれているためだ。車のヘッドライトなどには高輝度LEDが採用されており、発熱対策や振動(dòng)対策が要求される。熱伝導(dǎo)率の高い樹脂でありながら低弾性といった特徴を併せ持つ製品が様々開発され始めており、高コストのアルミナ(セラミック)基板を代替する流れが見えてきた。

 利昌工業(yè)は熱伝導(dǎo)率3W/mKの耐クラック性能を向上させた高熱伝導(dǎo)率の基板材料の出荷を始めている。-40℃~+125℃での熱サイクル試験で3000回をクリアした高信頼性の基板材料である。車載などのLEDを搭載する基板周りに最適だ。また、60μmtの薄型化により多層成形も可能な材料もラインアップ。10W/mKの高熱伝導(dǎo)率を達(dá)成した樹脂も開発済みで、セラミック基板の代替も視野に入れる。

 さらに住友ベークライトも、セラミック並みの放熱?絶縁性を持った高熱伝導(dǎo)材料の有機(jī)材料の開発に注力する。各種フィラーや高信頼性樹脂の配合技術(shù)を武器に、7W/mKの高熱伝導(dǎo)率樹脂を開発済みだ。絶縁破壊電圧は6kV対応という。また、低弾性(ヤング率0.9GPa)の樹脂で、1.9W/mKの絶縁樹脂「ALC-1333」も開発中という?;芈坊逍纬嗓饪赡埭恰㈩櫩陀猛兢藦辘袱迫彳洡藢潖辘工?。同社もまずは車載用ヘッドライトや一部のパワーモジュール向けに拡販を図る。

 積水化學(xué)工業(yè)は高熱伝導(dǎo)の樹脂材料を開発し、パワーモジュール用途などの市場(chǎng)に売り込む。厚みが125μmtで、10Wならびに12W/mKの熱伝導(dǎo)率を達(dá)成している。さらに同社は、接著性のある高熱伝導(dǎo)率材料(3ならびに8W/mK)で絶縁破壊電圧が4.0kVより大きいといい、IPMモジュールなどへの採用に向け開発を加速している。また同社は、絶縁材料の開発にとどまらず、顧客ニーズに応じてアルミやCu板などと組み合わせて回路形成も行い、高放熱樹脂からの一貫生産も視野に入れる。

 三菱マテリアルは、高輝度LEDや低耐電圧のパワーモジュール用の絶縁樹脂を自社開発し、同市場(chǎng)に本格參入する。絶縁層に耐熱性にも優(yōu)れるポリアミドイミド(PAI)をベースに樹脂を開発し、獨(dú)自のナノフィラー技術(shù)と組み合わせて、世界最高レベルの低熱抵抗の基板材料を開発した。絶縁層の厚みは25μmt。既存製品よりも絶縁層を半分以下に薄くすることにより、熱伝導(dǎo)率は3W/mKながらも平均耐電圧はAC3kVを達(dá)成した。冷熱信頼性は3000回(-45℃~+150℃サイクル)をクリアした。リフロー溫度も300℃40秒にもパスし、車載などの高信頼性基板などの市場(chǎng)を積極的に開拓する。同社の新開発の樹脂を採用すれば、既存の窒化アルミ基板を、同社の新開発樹脂+Cuベース基板で代替できる。ヒートシンク付き構(gòu)造でも、より小型のもので高性能化が実現(xiàn)できるのだ。

デンカとニッパツで市場(chǎng)を二分

 放熱特性に優(yōu)れる金屬ベース高放熱基板は、ニッチ市場(chǎng)でありながらLED照明や液晶テレビ向けのバックライト用途として一時(shí)普及したこともあったが、現(xiàn)在さらに適用範(fàn)囲を広げつつある。車のEPS(電動(dòng)パワーステアリング)のほかDC/DCコンバーターやエアコン用インバーター回路向けなどに、堅(jiān)調(diào)に市場(chǎng)が拡大している。発熱するLEDやパワーデバイスの搭載基板として、高放熱性や反り対策が特に要求されるため、放熱性や低弾性などの樹脂設(shè)計(jì)やブレンド技術(shù)などに知見のある一部のメーカーしか手がけていない。

 その金屬ベース高放熱基板市場(chǎng)でトップグループを形成するのがデンカとニッパツだ。コア技術(shù)となる樹脂材料の設(shè)計(jì)からブレンド、回路までの基板製造を一貫して行っている。

 今後とも年率20%以上の高成長が見込まれ、2~3年以內(nèi)には200億円市場(chǎng)の形成も視野に入ってきた。引き続き新規(guī)メーカーの市場(chǎng)參入が見込まれる一方、先行メーカーは従來の実績を武器に、新たな開発品の市場(chǎng)投入を加速する。金屬ベース基板市場(chǎng)を巡るホットな戦いはますます過熱しそうだ。